経済透明化に関する法律の制定など、経済を透明化するための各種措置をモンゴル政府が段階的に実施している。その一つは、付加価値税の還付制度である。

同制度の目的は、課税ベースの拡充による租税収入や歳入の増加、闇経済の透明化などである。

2015年７月にモンゴル国会で付加価値税改正法が可決され、内容として付加価値税の還付に関する文言が加わった。同改正法は2016年1月1日から施行されることになっていた。ついにこの法律が年明けてから施行され始めた。

この制度の仕組みは、買い物客が買い物価格の10％に当たる付加価値税の20％の還付を受ける他、宝くじ当選に参加できるというものである。

具体的には、一般市民はスーパーで買い物しようが、レストランで食事をとろうが、受けた取引･サービスの種類を問わず、付加価値税の20％の還付を受けることができる。但し、この還付を受けるには、支払いを銀行カードで済ますほうが手続きがスムーズに行く。もし、現金で支払いをした場合は、付加価値税付領収書を保管し、モンゴル国税庁の付加価値税奨励制度専用ウェブサイトに登録しておく必要がある。登録し続けた領収書の合計金額に応じ、付加価値税の20％が年末に清算され、次の年の初頭に当該消費者に還付される。

宝くじ当選については、領収書上に宝くじ番号がついており、月1回行われる宝くじ当選に参加できる。宝くじの最高当選金額はなんと1億トゥグルグという。この制度を利用するためには、買い物客(市民)は領収書上の宝くじ当選番号を www.ebarimt.mnに登録する必要がある。

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