モンゴル政府は3月末に100の商品に対して輸入税の調整を行うことを決定した。つまり、100種の商品の輸入税の増税が決まった。その狙いは国内産業の保護である。
モンゴルの製造業はGDPのわずか5.7%(2015年末)を占めており、モンゴル経済は大変弱い構造となっている。国内産業は近年育ってきているが、中国からの輸入品に価格で負け、国内市場を安い中国品に奪われている状態にある。このような現況が国内産業の育成を大きく邪魔している。
そこで、モンゴル政府は、経済低迷期の今、国内産業を保護すべく、保護関税制度への移行を決めた。具体的には、現行の輸入税はほぼすべての商品において一律5%であるが、今回の調整で対象商品が15-20%の増税になる。この施策は今月1日から実施される。
つまり、品質や基準を満たした国生品を同類の輸入品から保護するというものである。対象となる商品は、具体的にはミルク、バター、じゃがいも、人参、かぶなどの野菜、アイスクリーム、木製のドアや窓、ウール糸、ケイ酸塩レンガ、縁石などである。
輸入税増税の結果、国内生産者にはその売り上げを伸ばし、市場を拡大する機会が生まれる。国内生産者は売上増大により市場シェアを一早く拡大し、消費者にその商品を使い慣わすことが必要とされる。この施策は輸入依存の結果弱い構造となっているモンゴル経済の低迷脱退策の一環である。
情報元: モンゴル産業省
Written by: Nasa
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