長年冷え込んでいたモンゴル証券市場。ついにそんな市場に明かりが!
ここ2年でモンゴルの証券市場に活性化の兆しが見え始めた。2017年から証券市場にプラスの動きが出はじめ、数々の重要な取引がされた。重要な上場事例もいくつか記録された。この勢いは今年も続いているようだ。
勢いに火をつけたのが高利子のモンゴル政府国債発行の成功とされている。一度効果の高い証券を体験した消費者は証券市場の新商品にさらに興味をもつようになった。このような背景や流れがここ2年発行された社債や新IPOにプラスに働いた。
同時に銀行預金利子の低下や預金利子の課税対象化が国債といった投資効果の高い証券商品への興味を一気に促すこととなった。銀行預金利子が低下し、預金利子が課税対象になったにも関わらず、モンゴル全体で銀行預金総残高が常に右肩上がりに増えつつある。去年だけでも銀行預金総額が10億米ドルに達している。こうした資金はさらに証券市場へ流れる可能性が十分にある。
それも実際に現れている。今年に入ってから、証券口座開設件数が大幅に増えてきている。具体的に、2018年に入ってからここ8ヶ月で38,400の口座が開設されており、これはなんと前年比4倍の数値である。8月には8,417の証券口座が開設されており、前月比5.5倍もの伸びとなっている。先月の証券口座開設件数はその99.9%がモンゴル国籍者やモンゴル法人によるものであり、残りの0.1%に当たる11件は外国籍者のものである。このような動きは投資家等の証券市場に対する期待の高まりを示す。
このような追い風を受けて、モンゴル証券取引所は、2018年に国内証券市場に5つの新商品を発売した。その一方で、株式を追加発行する企業も増えてきているほか、非常に重要と見られる上場も何件か行われる予定である。具体的には、金融会社Lend.mnの上場につづく保険会社2社の上場である。モンゴル保険業界大手のArd daatgalとMandal daatgalの上場だ。保険会社のIPOはモンゴル証券市場初のもので、まったく真新しい商品である。
またここで取り上げるべきは、やっぱり今週予定されている、モンゴル証券市場初の複数国上場/2カ国上場/であろう。具体的には、海外証券取引所上場モンゴル企業がモンゴル証券取引所に二重上場することになる。
最近、上場を申し出る法人数も増えてきている。こういった上場リレーはこれからも途切れないだろうという期待感に包まれるモンゴル証券業界。投資家等の証券市場に対する期待の高まりもあり、「2018年はモンゴル証券市場の発展の年になる」と、自信満々に話すモンゴル証券取引所長の姿があった。
情報元: モンゴル証券取引所、モンゴルブルムバーグテレビ
Written by: Nasa
Monbiz.【モンビズ】- モンゴルビジネス情報発信サイト