年明けてからほぼ1ヶ月立つが、先日モンゴル国家統計局が前年の経済状況の中間発表を行った。正式発表は2月入ってからになる。
その中間データから、モンゴル国の昨年の輸出状況を探ってみた。
モンゴル国の輸出は中国に大きく依存しており、ここ数年中国の輸出額に占める比重は常に90%台までを維持してきた。この値は昨年はより増加している。具体的には、2018年のモンゴル輸出総額に占める中国の比重は8ポイント増加し、96%もに達した。残りの4%はイギリス、 ロシア、ドイツなどへの輸出製品が占める。前年同期比では、中国への輸出額は23.5%も増加している具合だ。
輸出構造の国別の比重、単位: %
輸出品目では鉱業品の占める割合が高く、その内訳を見ると、石炭は99%、亜鉛濃縮66%、モリブデン濃縮が89%を占めている。
中国への一部輸出製品、2018年
2018年の輸出で特筆すべきは食肉の輸出である。食肉の輸出額は劇的に増加しており、特に加工食肉のそれは9倍にも伸びている。
加工食肉の輸出額、単位: 100万米ドル
モンゴルの外貨獲得の源泉である輸出品目の種類は非常に限定されている。とりわけ、その多くは世界市場価格の急激な変化に非常に敏感な鉱業品であるため、モンゴル経済は海外、つまり外部のショックに影響されやすくなっている。そのため、短期において鉱石や皮革製品、ウール、毛皮、燃料、石油、食肉などの製品の輸出を支援し、輸出品の多様化を図る大きな課題が依然として残っている。
情報元: モンゴル国家統計局
Written by: Nasa
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