日・モンゴル経済連携協定が締結されてからほぼ1年になる。同協定は、2009年以来の両国の数回にわたる交渉の末、2015年2月のサイハンビレグ首相の訪日時にやっと署名される形となった。
EPA締結は資源・エネルギー分野等における投資環境の改善や両国の更なる貿易・投資の拡大を通じて、「戦略的パートナーシップ」構築に寄与し、両国関係の一層の強化に貢献することが期待されている。
盛り込まれた内容としては、物品一般ルール、税関手続、強制規格、サービス貿易、自然人の移動、投資、知的財産、電子商取引、競争、ビジネス環境の整備、協力などの幅広い事項が含まれている。
EPAが実施されれば、両国往復貿易額の約96%の関税撤廃が最大10年間で実現することになる。
EPAの範疇、両国は下記に掲げる品目の市場アクセスの改善を図るために、関税撤廃を段階的あるいは即時撤廃していく方針である。
日本側の主な市場アクセス改善品目:
– 鉱工業品 (ほぼ全ての品目)
– 農林水産品 (一部の牛肉調製品、ペットフード等)
モンゴル側の主な市場アクセス改善品目:
– 鉱工業品(自動車、自動車部品及びその他の完成車)
– 一般機械(建設用機械など)
– 切り花,果実,味噌,醤油等の農林水産品
– その他 ( 清酒及び焼酎など)
モンゴル政府がEPAの実施に向けて数々の準備を進めている一方、モンゴルビジネス関係者の日本市場への関心がフツフツと高まってきている。EPAを機に日本進出をぜひ果たしたいという彼等の意気込みは、日本とモンゴルを行き来する人の数や最近の日・モ両国で開催されているビジネスセミナー参加者の数などから垣間見ることができる。
Written by: Monbiz.【モンビズ】- モンゴルビジネス情報発信サイト