2月初頭に行われた閣僚会議で、遊牧民が受けるローンの利子を大幅に引き下げる決定が出された。それは現行の年利29.5%を年利18%にするというものである。
本策の狙いは、モンゴル経済の主要担い手である牧畜業の金融手段を通しての支援である。具体的には、その的は、この支援策を通じて、遊牧民所得の安定化、農産物競争力の向上、国内生産の支援、ひいては輸出の増加である。
2015年の家畜予備調査では、約15万人の遊牧民が5,590万頭の家畜を有している。これはモンゴルの歴史上最多数を記録した数値である。家畜頭数は増加しているが、とりわけ去年の畜産物価格の下落などにより、その効果が遊牧民に実感されていない状況である。
モンゴル銀行の最近の統計によれば、現在12万人の遊牧民が銀行ローンを組んでいる。ローン融資元はモンゴル大手民間商業銀行ハーン銀行と国有銀行の国家銀行である。遊牧民が組んでいるローンの総額は2,227億トゥグルグであり、ローン利子はなんと年利29.5%である。モンゴル経済を担っている牧畜分野の活性化には、こういった金融政策による支援が必須である。
上記の決定を受けて、国家銀行が遊牧民ローン年利の引き下げに早速踏み出した。先日、同銀行融資ローン17,557件の年利が一気に引き下げられた。
情報元: 内閣広報部
Written by: Nasa
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