モンゴル政府は、経済透明化のための各種措置を段階的に講じている。その一つが付加価値税/=日本の消費税にあたる/奨励制度であり、同制度は2016年1月から本格的に始まった。
その仕組みは、買い物客が買い物時に支払った付加価値税(現行税率=10%)の20%の還付を次年の1月にまとめて受けることができるほか、毎月宝くじ当選ができるというものである。
この奨励制度の対象となるためには、市民はまず付加価値税専用サイトに登録を行う必要がある。初期登録が済めば、領収書に記載されている宝くじ番号と買い物合計金額を同サイトに登録していく。毎回の買い物合計金額やそれに対応する還付付加価値税額が同サイト上で自動的に計算され、上積みされていく。買い物総額が年末に清算され、次年の1月に付加価値税の還付がされる。
この制度を導入してから1年立つが、実施に成功している。モンゴル国税庁によると、2016年に国庫に1兆5,000億tgの税収が納入されたが、なんとその35.4%が付加価値税収が占めている。実質、付加価値税収が2015年のそれと比べると、700億tgも増加している。
同制度の効果は付加価値税収が大幅に増加したほか、企業やビジネス関係者のデータバンクが構築されたことである。現段階では同データバンクには38,800の個人や法人の事業者の情報が登録されている。
そして、納税者奨励制度の下、2016年にはおよそ62万人が計355億tgの付加価値税還付を受けることになっている。納税者側の個人情報の登録ミスなどがあり、2月22日現在、484,900人の納税者に344億tgの付加価値税還付がされている。
情報元: モンゴル国税庁
Written by: Nasa
Monbiz.【モンビズ】- モンゴルビジネス情報発信サイト