昨日の29日、モンゴルで国会総選挙が行われた。
総選挙における各党の争点は、経済の立て直しと財政再建、貧困対策である。鉱物資源に大きく依存するモンゴル経済は2015年、近年の資源安と中国経済の減速により、経済成長率が2.3%へと大幅に落ち込んだ。
財政悪化、国債債務の不履行の恐れも懸念される中実施された今回の国会総選挙。今回で1990年のモンゴル民主化以降7回目の選挙になる。
モンゴル国会は定数76名、任期4年の制度であり、今回の選挙は76選挙区に計498名が立候補し、1つの選挙区から1人だけ当選するという小選挙区制(前の中選挙区比例代表制を廃止)で選出された。
選挙結果は、投票率72.1%と前回を上回まり、最大野党人民党の過半数(65議席)獲得の圧勝となった。与党の民主党は9議席獲得の惨敗。モンゴル人民革命党が1議席、無所属の候補者1議席を獲得する形で幕を下ろした。民主党所属のサイハンビレグ首相も落選しており、経済政策や汚職問題に対する国民の不満がつのり、与党の惨敗、野党の圧倒的勝利につながった。
76議席のうち、女性当選者は13名で、女性議員の当選議席数を増やし、今までの記録を塗り替えた。うち、12名は人民党、1名は民主党所属である。
今回の選挙の見所は、今までになかった当選者の”そうそうたる”顔ぶれである。無所属の男性歌手が一番の支持を得た他、詩人1名、元&現役力士3名も新国会の議員リストに名を連ねることになった。
モンゴル国会総選挙と同時に実施された首都人民代表会議選挙の結果は、同じく人民党の圧勝となった。全 45議席のうち34議席を人民党、残りの11 議席を民主党が獲得した。
最終結果は投票日から15日以内に大統領に報告されることになる。圧倒的な勝利を手にした人民党は7月中旬に行われるモンゴル最大の祭典「ナーダム」を前に首相を選出し、内閣組織に努める。
情報元: モンゴル選挙委員会HP
Written by: Nasa
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